1章 Day.12「文化の違い」

この記事を読むのに必要な時間は約5分です。

 

(再生ボタン▷を押すと音声が流れます)

 

概念のフィルターの話ですが、

 

例えば

私たちの日本という国を

他の国と比べたときに

 

特徴として

「水に囲まれた島国」である

 

ということが

一つ挙げられます。

 

そのせいか

私たち日本人という人種は

 

「水」に関する概念が

とても緻密です。

 

例えば、英語で

「wet」という単語も

 

日本語に訳してみると、

表現はかなり緻密です。

 

濡れる

潤う

湿る

しとる

しける

 

など、

 

「濡れる」と「潤う」は

私たち日本人としては

違ったニュアンスの概念です。

 

「濡れる」は

びしょ濡れで

水がかかった感じで

 

「潤う」は

化粧水を塗った後のような

保湿されたイメージ

 

「湿る」も

もちろん違いますが、

 

人々の持つ概念によって

ニュアンスはもっともっと

緻密かもしれません。

 

ですが、

 

英語だと基本的に

「wet」という

単語一つで表現しています。

 

擬音語を例に挙げても、

 

日本の場合は

緻密に表現していますよね。

 

ジメジメ

うるうる

ビショビショ

しっとり

シトシト

 

など、

この微妙なニュアンスの違いを

それぞれ巧みに表現するのです。

 

一方、

アメリカの場合で考えてみたときに

 

向こうは

肉食の文化が進んでいるので、

 

「肉」に関する表現が

非常に緻密になっています。

 

例えば、「ステーキ」ですが

焼き方1つにしても

 

レア

ミディアム

ウェルダン

 

さらには、

 

ロー

ブルー

ブルーレア

ミディアムレア

ウェル

ベリーウェルダン

 

と、これだけ種類を

緻密に分けています。

 

また、

 

「牛」を意味する単語も

 

Beef

Ox

Cow

Calf

Bull

 

と、やはり色々な表現となります。

 

「焼く」という

言葉一つをとってみても

 

Roast

Broil

Bake

Grill

Toast

 

など、

 

日本人からしたら

同じ「焼く」という行為でも、

 

向こうからしたら

「Grill」と「Roast」は

 

当然のようにニュアンスの違う

別の概念として認知しています。

 

そして

 

パンを焼くなら「Toast」

ケーキを焼くなら「Bake」

 

私たち日本人は

肉でも魚でも野菜でも

 

焼くときは

「焼く」としか表現しませんよね。

 

こんな風に

 

育った文化や

覚えた言語によって、

 

人は特定の何かに

緻密になっていくのです。

 

あとは

 

その国それぞれの

独特の感覚とか

 

その国それぞれの

独特の表現というものも存在します。

 

日本では「侘び寂び」

という言葉がありますが、

 

これは海外の方には

伝わりにくい表現の一つです。

 

「侘び」とか

「寂びる」という感覚は

 

日本人特有のものと

言われていて、

 

海外の人に

そのニュアンスを伝えるのは

難しいとされています。

 

また

 

英語の一例であれば、

「It’s a piece of cake」

 

直訳すれば

「一切れのケーキ」

となりますが、

 

向こうの感覚からすれば

「そんなの楽勝だよ」

という意味になるそうです。

 

「一切れなんか一口で食べられるよ」

「一切れ分カットするのは余裕だね」

 

そんな感覚からきているとは

思うのですが、

 

まさに文化の違いが

ここに表現されています。

 

ちなみに、

 

アメリカ人の感覚でいうと

「肩コリ」というものは

存在しないそうです。

 

そもそも

「肩コリ」という概念が

彼らには無いので、

 

肩が凝るという感覚が

分からないようです。

 

このように

私たちは概念の違いで

 

認知できたり

認知できなかったりしています。

 

次のお話は、Day.13「経験と教育」です。

 

第1章 目次