2章 Day.36「古い脳と新しい脳」

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脳の1つ目の特徴である

ネットワーク構造について

 

これまでお話ししてきましたが

 

ではこれから

2つ目の特徴について

説明させていただきます。

 

私たちの脳というのは

右脳とか左脳とかは本質的ではなく

 

人間の脳を

分けて考えるとするならば、

 

「古い脳」と「新しい脳」で

区分分けしたほうが本質的なのです。

 

人間には

「古い脳」の性質と

「新しい脳」の性質があります。

 

人類全体の

進化の歴史でみていくと、

 

人間の脳というのは

増築されて進化してきた歴史があります。

 

マウス→ ラット→ サル→ ニンゲン

で比較していくと、

 

これらの脳は

8,000万年前まで遡れば

 

同じ祖先にたどり着くと

言われています。

 

つまり

私たち人間の脳というのは

 

この進化の過程でいうと

マウスから順番に進化してきた

 

ということになり、

 

脳の一番中心には

マウスの脳というものがあって

 

大脳辺縁系という部分が

それにあたります。

 

大脳辺縁系は

 

「種の保存」に必要な

本能(性欲、食欲)や

情動(不安、怒り、恐れ)に

強く関係していて、

 

下等哺乳類で発達している

古い脳です。

 

その上に

付け足される形で

 

新しい脳の

前頭葉(運動領域、知的機能)や

頭頂葉(体性感覚)、

側頭葉(聴覚、嗅覚)、

後頭葉(視覚)、

 

と呼ばれる機能局在(それぞれの働き)が

進化とともに発達していきます。

 

この部位が人間に

理性や判断力を与えているのです。

 

特に

新しい脳の前頭葉は

 

人間が冷静な判断を下したり

情報処理を行うときに

 

著明に働いています。

 

例えば

ハイカロリーな食べ物を見たときに

 

私たちの古い脳は

原始的に働くので、

 

無条件で「食べたい」

と思います。

 

動物の進化が

カロリー獲得の歴史であったように

 

本能として正常ならば

必ずカロリーを求めるのです。

 

食べたいと絶対的に思うのですが、

 

それを外側にある新しい脳で

抑えている

 

というイメージですね。

 

「いまダイエット中だからダメだよ」

とか

 

「まだゴハンの時間じゃないよ」

とか

 

「食べすぎだよ」

とか

 

外側の新しい脳で

抑えているのです。

 

葛藤なんてものは

内側にある古い脳と

外側にある新しい脳が

 

戦っているような状態と一緒です。

 

外側の脳の影響力を

どれだけ強くもたせられるか

 

私たちの全ての

モチベーション管理に繋がります。

 

薬物依存というのは

この古い脳に直接作用して

 

特定の神経化学物質を

過剰に分泌させてしまうことで

 

興奮状態になっているような

イメージです。

 

内側にある古い脳が

ライオン化してしまい、

 

外側の新しい脳で

「やめなさい」と引き止めても、

 

言うことを聞いてくれないので

抑えつけられず

 

コントロールが効かなくなります。

 

この内側の古い脳を

外側の新しい脳で抑える力のことを

 

「意志力」と呼びます。

 

次のお話は、Day.37「意志力」です。

 

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